こんにちは。ねこぜです。
私がメインで使用しているフィルムカメラ”Hasselblad 500cm”について紹介します。
中判カメラと呼ばれるジャンルで、一般的な35mmカメラとは描写の表現力が異なります。
普通のフィルムカメラでは満足できず、もっとどっぷりフィルムに浸かりたいという方に是非おすすめしたい一台です!
中判カメラに手を出す
最初の1台としてRollei 35を選び、フィルム写真を撮りまくること2年くらいが経った頃、撮影技術が上がると共にある感情が芽生えました。
写真に味はあるものの、何かもの足りない・・・
写ルンですなどのインスタントカメラよりは階調豊かでシャープな仕上がりだが、これじゃあiPhoneでフィルターかませて撮影した写真の方がいいんじゃないか・・・?
そんな感情を押し殺して撮影していましたが、もっと上質なフィルムカメラで撮影してみたいという欲が出てきて、気が付くと次のカメラ探しをしていました。
調べているうちに、フィルムの種類は大きく分けて大判、中判、35mmがあり、これはデジタルでいうところのセンサーサイズに相当すること、かなり簡単に言うと画質が良いということがわかりました。
大判はサイズ的に持ち出すようなカメラではなく、一眼レフと比べてすこし重い中判であれば実用性がありそうだということで、中判カメラを買うことに決めました。
月へ行ったカメラ・Hasselblad
中判フィルムカメラには名機と呼ばれるカメラがいくつも存在しています。
どのカメラも高画質であり特有の強いボケ感で撮影することが可能ですが、私は中でもHasselbladというカメラメーカーを選びました。
Hasselbladはスウェーデンのカメラメーカーで、1970年頃から主に中判カメラの開発に注力してきた会社です。
この会社を選んだ理由としては2つあります。
1つは、Hasselbladの中判カメラがアポロ11号と共に月面へ降り立ったということです。
あの有名な月面足跡の写真や、アメリカ国旗を月面に刺している写真などはHasselbladのカメラで撮影されています。
月面ミッションの度に、カメラボディを月面に置いてきているため、12台ものボディが月面に転がっているそうです。
Rollei 35を選んだ時もそうですが、結局はカメラの歴史から感じるロマンが決め手ですね。
2つ目に、現在まで続くカメラシステムの拡張性の高さです。
今後、別の記事で紹介しますが、このHasselbladという会社は中判デジタルカメラという商品も開発しています。
デジタルカメラ単体でも非常に高性能で使い勝手がいいのですが、センサー部分をフィルムカメラのフィルム露光部分に取り付けることで、フィルムカメラの形そのままにデジタルカメラとして使用することができます。
このデジタルとアナログの融合という遊び心が実に素晴らしく、かつ実用に十分な高精度設計で、フィルムからデジタルへ移行する最適なソリューションを提供しています。
Hasselblad 500cm
Hasselbladの中で最も売れ、市場に出回っているカメラはHasselblad 500cmです。
このカメラは、レンズ、カメラ本体、フィルムバックという3つのセクションで成り立っており、120mmブローニーフィルムを使用する中判カメラです。
シャッターがレンズ部分にあるため、絞りやシャッタースピードはレンズ側での調整となります。
一番の特徴は、ウエストレベルファインダーという大きなファインダーです。
上からファインダーをのぞき込み、おなかの辺りで構えることからそのような名前になっています。
このファインダーを初めてのぞく人は、おそらく感動するはずです。
アナログカメラにもかかわらず、ファインダーに映し出されてる実像はまるで高解像度の動画を見ているような感覚で、加えてそのままの形で写真になるため、現像後の感動にもつながります。
また6×6というサイズの写真となるため、Instagramとの相性が非常に良く、近年少しだけ人気が復興してきています。
ステップアップとしての中判
フィルムカメラをはじめようと最初に選ぶカメラにしては、大きく、重く、そして設定などの難易度は高いように思えます。
マニュアルの35mmカメラなどでもの足りないと感じてきた時のステップアップとして、中判フィルムカメラに手を出すべきと感じます。
現像上がりの写真は35mmでは表現できない奥行きを持っていて、その空間の空気ごと切り取ったような肉眼に近いリアリティがあります。
私も最初の1本を撮り終え、現像上りを見たとき、はっとするような感覚だったことを覚えています。
月まで行ったくらいですから、非常に堅牢な作りで、致命的な故障も少なく、状態が良いカメラが入手しやすいことも特徴です。
街で構えていると少し怪奇な目で見られることはありますが、根強いファンが多く、よく声を掛けられることがあります。
メイン機として是非!
最後に作例をのせておきます。