こんにちは、ねこぜです。
6月に長年の夢だったEroicaというビンテージ自転車の大会に参加しました。
出会った人たち、トスカーナの景色、大会の熱気、全てが忘れられない想い出になりました。
Eroicaとは
Eroicaは1997年にイタリアのガイオーレ イン キャンティという街で始まった、ビンテージ自転車のイベント・大会です。
1987年以前に製造された規格を満たした自転車+クラシックスタイルの装いをした人のみ参加可能なイベントで、世界的に有名なイベントになってきています。
開催場所も世界中に広がってきており、ガイオーレ イン キャンティ以外では、毎年違った複数都市で開催されています。
日本もその一つで、これまでは富士山の麓で行われてきましたが、今年は11月頭に茨城・大洗で開催されるようです。
Eroicaには、2020年のイタリア大会に夫婦でエントリーしたものの、コロナで消滅してしまったきり参加機会を逃してしまい、いつか参加したいという想いがありました。
そんな中で、今回、6月にイタリアのモンタルチーノ(ガイオーレ イン キャンティの近くの街)で開催されると知り、ドイツ在住の友人を無理やり誘って参加することにしました。
自転車をどうするか
Eroicaに出場するといっても、自転車を調達しなければいけません。
私は、規格に合ったミヤタの自転車を所有しており、日本人として日本のビンテージ自転車で参加したいという想いがありました。
ただ、輸送費を調べると往復で$1,500近くです。
これならもう一台自転車を買えてしまうし、輪行で行こうにも現地での行動が限られてしまいます。
今回は仕方なく、現地でビンテージ自転車を調達することにしました。
Eroica運営局でもレンタルが100台ありますが、すぐに売り切れになってしまうため、トスカーナ地方のどこかでレンタル可能な場所を探しました。
すると、本家Eroicaの街、ガイオーレ イン キャンティに良さそうな自転車屋を発見しました。
フィレンツェ空港からモンタルチーノへ向かう道中なので、ちょうどいいロケーションです。
自転車はBicilettaioというお店で、このエリアではかなり有名なショップだったようです。
ここのショップ店員のホスピタリティの高さたるや、この旅で一番感動した出会いでした。
https://www.bicyclesinchianti.com
車がそこまで大きくなかったので、2台積めるか、大会の後の返却はどうするか、など不確定要素が多いままでしたが、電話で相談に乗ってくれたり、当日も臨機応変に対応して頂けました。
対応してくれたDonicaとPhilippoに本当に感謝です。
Eroica本家の街として、Eroicaには誇りを持っているようで、いつか本家のガイオーレ イン キャンティの大会に参加して再開を果たしたいです。
そんなこんなで、無事2台レンタルして、モンタルチーノへ乗り込みました。
モンタルチーノで選手登録
Eroicaの前日もしくは当日早朝に選手登録を完了させる必要があります。
Webで事前参加予約を行いますが、この選手登録時に、参加賞やゼッケンなどを受領します。
この参加賞だけで気分爆上がりです。
モンタルチーノは町全体がすでに大会のイベント会場となっており、かなりの熱狂に包まれています。
多くはヨーロッパ在住の人たちで、ビンテージ自転車がこれほどまでに生活に根付いていることが驚きです。
また自慢の自転車や意匠を披露する場なので、皆さん意気揚々としています。
トスカーナ料理で英気を養う
トスカーナ料理は割と素朴な山の幸を使った料理ですが、どれもおいしくてドはまりしました。
とくにピチという手打ちパスタをラグーソースで食べるのが基本で、店ごとに特長のある麺なので何回食べても飽きませんでした。
なんといってもレストランのロケーションが最高で、非日常を味わうことができます。
また、モンタルチーノは赤ワインが有名なので、レース前夜にワインで英気を養います。
レース当日
いよいよレース当日。
モンタルチーノは山の上にある街で、駐車場が少ないので、参加者たちの場所取り合戦を制する必要があります。
幸いにもスタート地点からそこまで遠くない場所を確保できました。
スタートまで時間があるので、道中のカフェでエネルギーを補充します。
このカフェでの時間が、みんなで戦いに向かう前の緊張感があってとても好きな時間でした。
レーススタート!
スタート地点は細い路地になっていて、スタートまでの時間はひたすら自転車自慢になります。
レースとはいえ、タイムを競ったりするわけではないので参加者の一体感があります。
この瞬間ほど、自分の自転車で参加したかったと感じた瞬間はありませんでした。
しばらくすると遠くでフラッグが振られ、盛大なオーケストラの生演奏と共にレースがスタートしました。
炎天下のレース
気温的には27℃くらいでしたが、直射日光と白い砂利道の反射が参加者を苦しめます。
またレースの半分は砂利道で、800m以上の上り+激しいアップダウンがあるので早い段階で熱中症のような症状が出てきました。
正直なめてたので、ろくにトレーニングもしなかった付けが回り、半分も走らないうちに両太ももを攣ってしまい、ろくに歩くこともできない体になりました。
ぶっちゃけレースや景色を楽しむ余裕はなく、上り坂はほとんど歩き、かなりリタイアする気でいました。
休憩所はオアシス
走ることに夢中で、最初の休憩所を見逃してしまいましたが、二つ目の休憩所には立ち寄りました。
およそレースの3分の2地点で、太ももが限界を迎えていたので、休憩してダメそうならリタイアしようと考えていました。
ゴールまではずっと上り坂という情報も、私の心を摘んでいきます。
友人も熱中症気味で、フルーツやジュースを摂取しながら1時間くらいは休憩したと思います。
楽しそうにわいわいと休憩所を楽しんでいる人たちを見ていたら悔しくなって、せっかくイタリアまで来て参加してるのに、ここでリタイアするわけにはいかないと感じました。
再び攣りながらもペダルをこぎ出します。
ゴール!
友人より先に休憩所を出発して、激しく足を攣って動けなくなっているところで友人が先を走っていきました。
そこからのことはあまり覚えていません。
なりふり構わず、もうこれで動けなくなってもいいという想いでひたすらに駆け上がっていきました。
気が付くとモンタルチーノの街に突入し、住民の声援が聞こえ、ゴール地点で友人に追いつく形で一緒にゴールしました。
自転車から降りた瞬間、太ももがちぎれるくらいの痛みが来て、しばらく立つこともできない状態でした。
続々とゴールする人たちが来て、ゴール地点は大歓声に包まれます。
ゴールのその後
イベント会場はゴールした人たちがすでにパーティを始めていました。
その周りには、疲れて涼みながら休憩する人たち。
私たちは熱中症も相まってしばらく放心状態で、はしゃぐ人たちをぼんやり見つめているだけでした。
夕方でレースは終了し、そのままパスタパーティが開催されます。
そこでワインを浴びるように飲み、互いをねぎらうみたいですが、疲れと車の運転があるので、私たちはホテルへ戻り、レストランで落ち着いてディナーを取ることにしました。
本当はモンタルチーノで宿をとってパーティまで参加するべきでしたが、今回は準備不足です。
最後に、今回レースを共に完走してくれた相棒の自転車に感謝です。
次回どこかで参加する時には、しっかりトレーニングを積んで、余裕を持ってゴールできるようにしたいと思います。


































