こんにちは。ねこぜです。
最近知ったタルトタタンなるリンゴのデザートに挑戦しました。
おいしいけどうまく固まらず失敗。
これからも失敗を重ね、やがては究極のタルトタタンを作るべく、失敗の記録①としました。
タルトタタンを知る
最近毎週木曜日に楽しみにしている番組があります。
Netflixの日韓合同制作の『隣の国のグルメイト』という番組です。
孤独のグルメで有名な松重豊さんが、韓国のバラード歌手ソン・シギョンさんと、お互いの国の美味しい店を紹介し合う内容です。
ソン・シギョンさんが熱烈な孤独のグルメファンで、二人の愛らしい掛け合いとリスペクトが伝わってくる穏やかな番組です。
そのシーズン3、第3話で訪れていたのが京都にあるラ・ヴァチュールというお店。
なんでも松重さんが以前その店のタルトタタンをお土産で頂いて、それが忘れられない味で、今回お店に初訪問とのこと。
タルトタタン・・・?
シギョンちゃんと共に?マークでしたが、それはどうやらリンゴのお菓子だそうです。
めちゃめちゃうまそうやんけ!!
二人とも絶賛しており、苦みの中にほんのり甘さがあり、大人の味だそう。
青森出身なのに、こんなおいしそうなリンゴのお菓子を知らなかったなんて・・・
ちょっとこれは一度作ってみないとどんな味なのかわからんぞということで、いろいろと調査から始めました。
タルトタタンとは
インターネットによると、19世紀後半のフランス、タタンというホテルで作られたのが起源だそうです。
アップルパイを作ろうとリンゴとバター、砂糖を炒めていたところ、炒めすぎて焦げたにおいがしたため、その上にタルト生地を被せてそのままオーブンへ入れたそうです。
えっ?なんで?
焼けた頃に皿にひっくり返してみると、かつてない一品ができたそうです。
なんか逸話にしたった感がありますが、作り方はそのドジっ子の手順になぞられた感じになっています。
要するに、リンゴをキャラメルと絡めて、とろとろに煮込んだものを固めたタルトということです。
非常においしそうですね。
材料
材料は以下になります。レシピはYouTubeを参考にしました。
リンゴフィリング
- リンゴ : 5個
- 砂糖 : 187g
- バター : 65g
- 洋酒 : 10g
タルト
- バター : 88g
- 薄力粉 : 183g
- 卵黄 : 2個
- 水 : 42g
- 塩 : 1.5g
カラメル
- 砂糖 : 93g
- バター : 19g
リンゴは酸っぱい系のものがいいそうですが、今回はフジを使用しました。
薄力粉は、アメリカではCake Flourといいます。
タルト生地作り
まずはタルト生地を準備します。
生地を少し冷蔵庫で寝かせるので、その間にフィリングを作るために先に着手します。
生地をこねる際には、全ての材料を冷やしておき、冷えているうちに作業を行うことがポイントです。
バターと小麦粉を細かい粒になるまでひたすら混ぜ合わせます。
バターを切るように細かく混ぜていきます。
ある程度の細かさになったら、手をすり合わせてさらに細かくしていきます。
ここで卵黄と水、塩を加えて混ぜていきます。
失敗点①:熱心に手で混ぜ合わせてしまった。餃子の皮の時みたいに均一になるように混ぜ合わせたことで、タルトのほろほろ感がなくなってしまった。粒子感が残っているくらいでいいらしい。
平たくしてラップで包んで、冷蔵庫で30分ほど冷やします。
リンゴフィリング
リンゴ5個の皮を剥き、薄くスライスしていきます。
厚くてもいいと思いますし、ブロック状でもいいと思います。
形状は火入れとのバランスですので、仕上がりイメージから逆算して好きな形にするのがおすすめです。
バターと砂糖を熱してキャラメルを作っていきます。
失敗点②:ここのキャラメルは恐れずにべっ甲色までいっていい。最初にバターと砂糖を投入するとなかなか砂糖が溶けず、ザラついてしまう。仕上がりではザラつかないが、均一なキャラメルにならない。まず砂糖を少量の水でしっかりキャラメルにしてから、バターを入れて混ぜた方がいいかも?
約30分強、リンゴがしなってくるまで弱~中火にかけます。
リンゴからかなり水分が出てくるので焦げ付いたりはしません。
若干のシナモンを入れました。
失敗点③:ここでもっと煮詰めて水分をほとんど飛ばすのが良い。後々のオーブン加熱で大変になる。煮込むときにはリンゴの皮を一緒に入れると、ペクチンという成分が出てきて、冷却時のゲル化を促してくれる。
洋酒が無かったので、ここで代わりの最上白味醂です。
最近ドはまりして何にでも入れている高級味醂です。
コクのある甘味が特徴です。
煮あがりましたら、汁ごと容器に移して粗熱をとっておきます。
カラメル
リンゴを煮たフライパンそのままでいいので、バターと砂糖でカラメルを作ります。
ここは臆せず、焦げ茶色になるまで加熱します。
タルトタタンのほんのり苦みを担う部分なので、甘く仕上げない方が良いかと思います。
失敗④:今回は24cmの大きい器で作りましたが、カラメル量は15cm用だったので足りなかった。タルトタタンの表面に来るカラメル部分なので、余裕のある量を作った方が、成型がうまくいくはず。
型に敷き詰め、焼成
カラメルをまず型に流し込んで、型を埋めます。
その上に均一にリンゴを敷き詰めていき、汁まで流し込みます。
最後にひっくり返して完成ですので、型の底が表層になることを意識して配置します。
表層を敷き詰めたら後は流し込んでもいいかなと思います。
150℃くらいのオーブンに入れますが、表面が焦げ付かないようにアルミを被せて、水分を飛ばすつもりで長時間焼きます。
失敗点⑤:どう見ても水分量が多い。ここでかなりの時間オーブンで焼けば取り戻せるかもしれないが、バターが分離し始めるので見栄えが良くないかも。フライパンで徹底的に煮詰めて、ここでは180℃くらいで一気に焼成した方が良いと思われる。
焼成の間に、冷やしたタルト生地を薄く伸ばして型と同じ大きさにカットします。
伸ばす際は強力粉をまぶしています。
水分で膨らまないように、フォークで生地に穴をあけて型の中に入れ込みます。
生地を被せるまでに約1時間、生地を被せて30分くらい焼いています。
完成そして失敗
タルトが硬くこんがり焼けたら、粗熱をとって、冷蔵庫でしっかりと冷やします。
焼いた状態だとドロドロで、冷やすことで、キャラメルの固化、ペクチンの水分ゲル化作用によりケーキ状に固まります。固まるはずでした。
ひっくり返しただけだとなかなか落ちないので、周りをバーナーや、あったか濡れタオル、コンロで炙るなどすると落ちてくるようになります。
見ての通りドロドロです。
色見や味は非常に良いですが、成型に難ありでした。
やはり煮詰め不足、カラメル不足、ペクチン不足など、反省点は多くあります。
あとは、成型の容器も径が小さく、底が深いものの方が見た目が良いかもしれません。
味のイメージは付きましたし、改善点が見えてきたころ、気づけばリンゴを5個買っていました。
もう次のタルトタタンへ動き出しています。
いつ本物のタルトタタンを食べられるかわかりませんが、まだまだ続けたいと思います。