こんにちは。ねこぜです。
たまに来るVintageジーンズ保有欲に刺し子ブームが重なり、補修を兼ねてカスタムしてみました。
Vintage ジーンズへのあこがれ
アメリカに来てから日本の時ほどおしゃれに気を遣わなくなって(アメリカ人がダサいから)、楽なスタイルを選びがちです。
日本で購入したお気に入りのResoluteというジーンズ2本を新品から履き倒しています。
乾燥機にガンガンかけているので、2本とも急激に色落ち中で、その色変化に満足していますが、時折Vintageのジーンズが欲しいなぁと欲求に駆られます。
なんなんでしょうかね、流行っているわけでもないのに、常にあこがれがあります。
Atlantaの古着屋巡り中に良いものに出会ったら買おう!と決めているのですが、出会ったことはありません。
夏が終わる前に、活躍できるジーンズを買おうと決心して、日本からの輸入を検討しました。
Vintage Levi’sの世界
ジーンズといったらLevi’sで、定番の501や505などの型は現代ブランドの多くが模倣しています。
1800年代後半から作業着として立ち上がってから、1950年以降普段着として定着、マイナーチェンジをを繰り返しながら多くのモデルが存在しています。
古ければ古いほど、本数が少なければ少ないほど価値が上がり、年代の識別方法もさまざまでこの辺りはもはや学問の領域です。
私なんかは見た目とコスパ重視ですので、Levi’s大好きおじさんからするとニワカかと思います。
ただ、ディテールの違いから年代を特定できたり、当時の時代背景を読み解くことが出来るという部分は考古学的で少し面白みがあります。
例えば、希少モデルとして人気の大戦モデルは、戦争用に金属や糸などの物資を節約するため、リベットと呼ばれる銅の金具の削減や、ポケットのステッチ本数削減など、仕様変更が為されています。
不良品じゃないかと思う部分もありますが、そこにロマンを感じるかどうかがVintage Levi’sにあこがれるかどうかの境目だと思います。
ヤクオクで良い色落ちのものを見つけたのでこれに決めました。
大戦モデルの後の後になる、これも人気のビッグEというモデルです。
この年代のジーンズは本数も多くある上、インディゴの抜け方が強めなので、色落ちによるコントラストが強く出ることに定評があります。
後ろポケットの赤い企業タブの”E”が大文字であることからビッグEと呼ばれ、1974年以前の製造となります。
また、”V”の文字が左右不均一であることから、1966年~1974年に製造されたジーンズと特定できます。
フロントボタンの裏の番号は製造された工場を表しています。
この年代では、10 12 14 17 20、が主流ですが、16のみ外注委託工場製になり、特殊な形状であることから人気が高いです。
このVの字にステッチされているのは本来1960年以前のジーンズのみですが、この工場の生産機は古いままかつ、材料なども変更されていないため、このような違いがあり、色落ちも大戦モデルに近い落ち方になります。
到着、試着
日本からの輸入も無事完了し、3日程で手元に来ました。便利な世の中です。
早速試着してみることに。
写真で見た際のバランス的に裾上げされているんだろうなとは思ってましたが、これは短い。
というか裾が広くてつんつるてん感が強い。
あと足を入れた際に、ビリビリと音が鳴って膝のダメージが広がってしまいました。。。
正直この年で膝の裂けたダメージジーンズは求めていない。
このまま履けないこともないが、なんだかなぁ。
大変だけど、裾を狭める工夫+膝の補修をしてみることに。
SASHIKO GALS
ちょうど先日Instagramで発見した面白いアカウントを思い出しました。
SASHIKO GALSという岩手県大槌町のおばあちゃんチームです。
ファッションデザイナーが仕掛け人となって、復興支援のために大槌刺し子という伝統工芸をファッションに取り入れるという試みです。
スニーカーやデニムに刺し子でリメイクをするというもので、日本だけでなく海外からの注目を集めているみたいです。
こんなに細かくはやるつもりはないですが、この遊び心を補修に取り入れたいと思います。
裾のスナップボタン
裾部分を解体して細めていくのは非常に大変なので、スナップボタンをつけて細くできるようにします。
ジーンズ外側の色落ちを隠したくはないので、内股側を内部に織り込める構造にしようと思います。
レザークラフトで購入したボタンが無限にあるので、工具を使って金具を打ち込みます。
特にシルエットの違和感なく、現代風なクロップドパンツになりました。
目立たないさりげない刺し子
着なくなったデニム地のパンツから当て布を作り、膝のダメージ部分に刺し子をしていきます。
あくまでジーンズを主役としたいので、刺し子はアクセント、あまり目立たないようにインディゴカラーの糸をメインで使用しています。
特に形は決めず、本能の赴くままに縫っていきます。
たまに赤色や白色の糸をポイントとして使用。
一見、小学生が家庭科で作った雑巾と遜色ないが、この手作り感も味と捉えます。
完成、着用
そこまで大きな補修ではないので時間もかからずできました。
膝を破かないようにそーっと足を入れる必要もなくなりました。
今年の夏はヨーロッパへバカンスの予定なので、これにパリっとしたシャツでのんびり過ごしたいと思います。